<都知事選>元首相「転身」に賛否…細川氏出馬へ(毎日新聞社) - エキサイトニュース |
毎日新聞社 2014年1月11日 11時28分 (2014年1月11日 12時20分 更新)
猪瀬直樹氏の辞職に伴う東京都知事選の告示を23日に控え、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(75)が出馬する見通しになった。「原発ゼロ」を掲げ、小泉純一郎元首相との連携を水面下で調整している。安倍晋三首相を含め首相経験者は戦後33人いるが、退任後知事選に出た例はなく、「憲政史」に残る出来事になる。国の元トップの転身に、識者の間にはさまざまな見方がある。【前谷宏、斎藤有香、酒井祥宏】
◇政治経験は十二分に/都政で何がしたいの?
憲法の「職業選択の自由」は、もちろん「三権の長」にも保障されている。ただ、参院議長経験者の土屋義彦氏が1992年に埼玉県知事選に出馬(当選)した際には「敗れれば『国権』に傷が付く」など慎重論も噴出した。
岩井奉信(ともあき)・日本大教授(政治学)は、この経緯を振り返りつつ「首相は権力の最終到達点で、そこで引退するのが本来の姿だ」と指摘。「外交などの経験を地方政治に生かせるという考え方もあるが、首相経験者は現場から離れ、顧問のように全体を見て客観的にアドバイスする役割が期待される」と語る。「細川氏は文化人として政界から離れて長く、過去の人。原発の是非や『安倍対反安倍』という象徴的な選挙になるが、都民として何を選ぶかという観点では疑問だ」
前宮城県知事の浅野史郎・神奈川大学特別招聘(しょうへい)教授は「首相経験者は政治経験も十二分にあるし、首長選に出るのは良いことだと思う」と肯定的だ。一方で「細川氏は高齢で政治活動のブランクがある。現段階では政策が見えず、『原発ゼロ』というワンイシュー(一つの課題)を訴えるのではないかとも見える」と苦言も。95年の都知事選で、青島幸男氏が世界都市博覧会中止を押し出して当選した後1期で辞めてしまった経緯を挙げ「本気で都知事の責任を全うするつもりがあるのか、見極めていく必要がある」と話した。
政治評論家の浅川博忠さんも「首長には役人をうまく使う資質が必要で、実績を地方行政に生かすことも可能」と見るが、細川氏については「その実績はどうか」と疑問視。「首相を9カ月足らずしか務めず、(東京佐川急便からの借入金問題を追及されるなど)辞め方もお粗末。(陶芸家として)趣味ざんまいで暮らしていた人物が、都の抱える問題をどう解決していくのか」と手厳しい。
ジャーナリストの江川紹子さんも都知事への転身には肯定的だが「脱原発以外、都政で何がしたいのか全く分からない」と冷ややか.
「原発をどうするかは国のエネルギー政策であって、都知事の仕事ではない。安倍政権の原発政策などを批判するために都知事選を利用するのは困る」
都知事選には、舛添要一元厚生労働相(65)▽前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)▽元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)▽発明家のドクター・中松氏(85)らが出馬の意向を表明。自民・公明両党は舛添氏を支援する方針で、共産、社民両党は宇都宮氏の推薦を決定している。
神戸新聞の見出しで書かれていますが、たとえ落選しても原発推進反対という論調が載っていましたが、これでは東京都民のことを考えての出馬とは到底考えられない。
出馬には疑問としか思えない。