インド ムンバイの同時多発テロ |
起きた同時多発テロで攻撃対象となったタージマハールホテル(Taj Mahal Hotel)と
トライデントホテル(Trident Hotel)が営業を再開したとのこと約1ヶ月ぶりの営業に
なります。
死者は200人を越え、巻き添えの負傷者は300人以上と伝えられている。
不幸なことに日本人の犠牲者(三井丸紅液化ガスに勤務する津田尚志氏)が出たことも
あってマスコミは大きく取り上げた。津田氏は、業務出張のインド視察でムンバイを訪問し事件に遭遇した。トライデント・オベロイ・ホテルのエントランスでチェックインを終えた直後だったという。同僚のひとりも負傷している。津田氏に深い哀悼の意を捧げる。
今回起きたテロの実行前にインターネット上に犯行声明がでていた。その際、自らの組織をデカン・ムジャヒディーンと名乗った。デカンは、インド亜大陸の中央部を南北に走る高原地帯のことで、ムジャヒディーンはイスラム・聖戦士の意味だ。
インド政府は過去に起きたテロの時と同様にパキスタン政府を批判した。
しかしながら、過去のテロと大きく異なる点が2点ある。(英国エコノミスト誌2008-11-27より)
1)作戦計画の精巧さとテロに関与した人数の多さ
2)外国人(米国、英国、イスラエル)を標的にしていること
今回のテロの攻撃対象になったのは11箇所で、分類すると以下のようになる。
攻撃対象1:ホテルと高級レストラン
ターター財閥のTaj Mahal Hotel(インド観光定番のインド門の隣)
とその中の高級レストラン
オベロイグループのTrident Hotel
Leopold Cafe
Chowpatty
Ville Parle
攻撃対象2:公共施設(政府系)
ボンベイ中央駅(Chhatrapati Shivaji Terminus)旧ビクトリアターミナル
Metro Cinema
Cama & Albless Hospital ,GT Hospital
攻撃対象3:ユダヤ教関連施設
Nariman House ユダヤ教新興分派(Chabad Lubavitch)の布教所
今回のテロはインドVSパキスタン(ムスリム)の構図ではなく、対米国、英国、イスラエルの
抵抗勢力による犯行とみるべきである。
テロは絶対に許せない行為であり撲滅への道は遠いが政治努力が望まれる。