宇治上林商店 |
上の写真は宇治の上林商店の外観である。非常に立派な長屋門である。
元禄11年(1698)宇治大火災で焼失後、再建されたものである。
門は欅財が使用されており、もとは出入り口の両脇に部屋があったが、
大正3年(1914)大修理された時にひどい傷みがあったので取り壊された。
住所:宇治市宇治橋通り1丁目
TEL:0774-22-2513 FAX:0774-22-4962
上林家は大永4年(1524)には茶園の経営者として史料にでてきており、
少なくとも480年以上の歴史を誇っている老舗の茶園経営者である。
将軍足利義満のころ茶頭取の上林掃部を始祖としている。
もともとは丹波上林郷(京都府綾部市)に居住していたが永禄年間(1558-1569)
初代久重が宇治に移住した。桃山時代には豊臣秀吉に重用され茶頭取として
宇治の総支配を命じ宇治郷の代官にも任じられていた。
昭和52年(1977)上林記念館としてお茶に関する
いろんな資料や貴重な品々が展示されるようになった。
その中でも呂宗(るそん)壷が有名である。
宇治茶がそれまで本茶とされていた栂尾茶に並ぶようになったのは14世紀後半
のことである。以降いろいろな改良が加えられ16世紀に茶の湯の発展とともに
茶所宇治の地位は不動のものとなります。
江戸時代になると煎茶や玉露の製法も確立されさらに発展します。
上下の写真は製茶図で明治初期(1880年頃)のてん茶の製茶法が描かれています。
京都府茶業会議所蔵の複製。
上下の写真は上林記念館2階の展示。