奈良散策記 その9 鬼の爼(まないた)と鬼の雪隠(せっちん) |
撮影:2011-5-16
まず場所の説明のために地図を挿入しておきます。
鬼の爼・鬼の雪隠の説明 By Wikipedia
概要
鬼の俎(おにのまないた)と鬼の雪隠(おにのせっちん)は、奈良県高市郡明日香村
野口(鬼の俎)、明日香村平田(鬼の雪隠)にある花崗岩で作られた遺構。
大きさ
底石(俎)は長さ約4.5m、幅約2.7m、厚さ約1m。
石室(雪隠)の内幅は約1.5m、高さ約1.3m。
伝説
言い伝えによると、風の森と呼ばれるこの地方に鬼が棲んでおり、通行人を
騙してとらえ食べたと云われている。「俎」で調理し、「雪隠」で用を足したという。
俎板の多数の穴
底石(俎)には多数の穴が開けられており、割り取ろうとした形跡がみられる。
これは高取城建設の際に、石垣の石材として利用しようとしたためとみられる。
上の2枚の写真は鬼の雪隠。
上の写真は鬼の俎板。
鬼の俎(おにのまないた)と鬼の雪隠(おにのせっちん)は墳丘の封土を失った
終末期の古墳(7世紀後半 飛鳥時代)の石室の一部である。
本来は花崗岩の巨石を加工し、底石、蓋石、扉石の3個の石を組み合わせた
もので、鬼の雪隠は蓋石で、鬼の俎板は底石にあたる。
鬼の雪隠は上方から横転してきて現在の場所に移動したものである。
双墓説 By Wikipedia
俎の位置は雪隠から見てやや東側にずれている。実は現在の俎の西にもう
一つ別の俎があり、明治の頃に小さく割られ庭石に転用されたという。
すなわち鬼の俎・雪隠古墳は双墓であり、現在の雪隠は西側にあったもう一つ
の俎と組み合わされた石槨だというのである*1。
割られた石は橿原考古学研究所付属博物館の屋外に展示されている。
*1 河上邦彦:「飛鳥発掘物語」産経新聞
上の写真は現地の説明板(明日香村)
上の写真は橿原考古学研究所付属博物館の屋外の展示で現地の説明板には
「横口式石槨(底石) 7世紀 明日香村野口 天武・持統合葬陵と鬼の俎板・雪隠
古墳との中間あたりから検出され、個人の住宅の庭石に使用されていたもの。
板石の加工から高田御坊山3号墳の石槨底石に類するものと考えられる。」
現地の場所の説明で上手く表現されているBlogがありましたので
リンクさせていただきました。
鬼の爼(まないた)と鬼の雪隠(せっちん)
鬼の俎板・鬼の雪隠2