神戸製鋼が温泉の廃温水利用のバイナリー発電装置を初受注 |
神戸新聞2012年3月28日に掲載されていましたので憶えとして記録しておきます。
バイナリー発電は地熱発電の一方式であり、方式には下記の3方式がある。
Wikipediaより引用
1)ドライスチーム
簡単な水分除去のみでタービンを回す方式
日本での実施例に松川地熱発電所や八丈島発電所などがある。
2)フラッシュサイクル
現在主流の方式で本格的な汽水分離で分離された蒸気でタービンを回す。
三菱重工が納入した八丁原発電所(ダブルフラッシュサイクル)11万Kw
3)バイナリーサイクル
熱水しか得られない場合でも、アンモニアやペンタン・フロンなど水よりも
低沸点の媒体(これを低沸点流体という)を、熱水で沸騰させタービンを
回して発電
神戸製鋼が受注した客先は大分県由布市の温泉旅館「ゆふいん庄屋の館」で
神戸製鋼のマイクロバイナリー MB-70Hのバイナリー発電システムである。
今回のシステムでは、自噴泉を蒸気と熱水に分離した後、その蒸気から熱交換器を
介して生成された温水をマイクロバイナリーに供給します。
マイクロバイナリーの内部では、温水から作動媒体に熱交換され、低沸点の
作動媒体が沸騰してスクリュタービンを回し、最大約70kWの発電を行います。
(最大送電量50kW)分離された熱水及び発電に利用された蒸気は、
そのまま温泉に利用されます。
なお、発電したグリーン電力は全量、再生可能エネルギー固定価格買取制度
(本年7月施行予定)を活用して売電する予定だそうです。
参考サイト 神戸製鋼
神戸製鋼の開発コンセプトは高効率・低価格・フルシールド・コンパクトで、
発電システムには神戸製鋼の得意分野のスクリュータービン方式を採用しています。
使用冷媒はR245fa HFCでエネルギー効率のよい、不燃性で毒性の低く、
華氏59.5度(摂氏15.3度)という低い沸点の伝熱特性のために、
有機ランキンサイクル(ORC)中で伝熱流体として使われる効率は良く、
理想的オゾン破壊係数(ODP)は0で地球温暖化係数(GWP)も低く
化学的にも安定しています。
地熱発電について小生が以前にまとめたサイトにリンクしておきます。
テレビ朝日 奇跡の地球物語 別府温泉地球エネルギーの恵みを視聴して