布引ダム(布引水源地水道施設) on 2012-6-4 |
紹介します。尚、布引ダム(布引水源地水道施設)の正式名は布引五本松堰堤。
布引ダムの基本情報
明治33年(1900)に完成した日本最古の重力式コンクリートダム
住所:神戸市中央区葺合町山郡(ダムの左岸)
集水面積:約1,070ha 有効容積:建設当時759,514㎥(現在は600,000㎥)
最大水深:29.8m 満水面積:615,798㎡
国土地理院の地図で布引ダムの位置を示します。
中央の経緯度 北緯34度42分40秒 東経135度11分23.9秒
+印が布引ダム
上の写真は堰堤の全景。
建設当時、日本最大規模であった。堤高 33.3m 堤長110.3m
上の写真は現地の説明板の布引ダム周辺を説明したものです。
上の写真は同じく説明板から布引ダムの構造を示したものです。
平成18年(2006)7月5日に国指定の重要文化財に指定されたことを示す銘板です。
上の写真は布引ダムの管理橋。
布引ダムに関連する歴史年表を添付しておきます。
明治20年(1887)横浜の水道を設計したH.S.パーマーに設計依頼
明治21年(1888)3月 H.S.パーマーより設計書が提出される
計画案(土堰堤:内面石張、外面芝張、堰堤高65尺、貯水容量約31万トン)
明治23年、24年 コレラの流行(水道施設の必要性の声高まる)
明治25年(1892)パーマーの設計書見直し依頼 By W.K.バルトン
明治26年(1893)バルトンから設計書提出
明治30年(1897)5月 起工式 土堰堤からコンクリート堰堤に設計変更
(By 日本人 吉村長策(顧問技術者)、佐野藤次郎(主任技師)ほか)
日本最大の堤高 33.3m 堤長110.3m 有効貯水量 76万トン
明治33年(1900)に完成 給水開始
平成17年(2005)堤体耐震補強工事、および土砂浚渫工事完工
上の表は明治33年(1900)給水当時の神戸市の水道の配水系統図です。
神戸市は日本で7番目の近代水道を持つ都市となった。
北野浄水場と奥平野浄水場も同時期に建設されています。
出典:布引水源地水道施設記録誌(国重要文化財指定記念)神戸市(2006)のPage6
烏原立ケ原堰堤は明治38年(1905)に完成しています。
上の地図は布引水源地の水道施設の概要を示したものです。
出典:布引水源地水道施設記録誌(国重要文化財指定記念)神戸市(2006)のPage7
小生の関連Blog
水の科学博物館本館 on 2010-2-19