兵庫県 小野散策記 その9 広渡廃寺跡歴史公園 |
訪問日:2012-8-5
広渡廃寺跡歴史公園の基本情報
住所:小野市広渡町竹ノ本307-1 ほか
連絡先:小野市立好古館(TEL 0794-63-3390 FAX 0794-63-3462)
開園時間:9:00~17:00
休園日:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌日) 公式HP
昭和55年(1980)に国指定史跡を受けて平成12年(2000)に歴史公園として整備。
25,000分の1 電子国土基本図(地図情報)(国土地理院 地図閲覧サービス)による
広渡廃寺跡の位置を示します。
中央の経緯度 北緯34度51分58.2秒 東経134度56分22.2秒
+印が広渡廃寺跡の位置
以前の訪問記
兵庫県 小野散策記 その1 来迎寺
兵庫県 小野散策記 その2 住吉神社
兵庫県 小野散策記 その3 神明神社(垂井城跡)
兵庫県 小野散策記 その4 小野藩陣屋跡(小野市西本町)
兵庫県 小野散策記 その5 郷土の偉大な歌人上田三四二の歌碑
兵庫県 小野散策記 その6 小野一柳家の氏神磐代神社
兵庫県 小野散策記 その7 小野王塚古墳
兵庫県 小野散策記 その8 藤森弘庵先生顕彰碑
浄土寺は以前に訪問しているので、浄土寺訪問記にリンクしておきます。
小野市の浄土寺訪問記 on 2010-11-30
小野市内には今回紹介する広渡廃寺跡(こうどはいじあと)の他に法隆寺式伽藍配置の河合廃寺跡
や奈良時代中期の薬師寺式伽藍配置の新部大寺廃寺跡があります。

上の写真は広渡廃寺跡歴史公園のパンフレットより広渡廃寺の伽藍を再現したものです。
薬師寺式伽藍配置になっています。
調査は昭和48年(1973)~昭和50年(1975)と平成5年(1993)~平成7年(1995)に
実施されています。

上の写真はガイダンスホールに展示されていた伽藍の配置です。
回廊に囲まれた中心伽藍の範囲は東西60m、南北90mです。
寺域としては東西100m、南北150mと推測されています。
廻廊内に東西両塔があり、薬師寺式伽藍配置をとる。
ただし回廊は講堂及び金堂に取り付かず、北門取り付きであり、特異な伽藍配置である。
東西両塔とも基壇化粧は丸い川原石を積んだ乱石積みであり、一辺10mである。
西塔心礎は以前は小野市役所あるいは市民会館前にあったと云うが、
今は現地に戻され復原基壇上にある。
東塔は基壇南東隅の掘込地業を検出するが、その他辺縁部は破壊を受けており、
辺長など正確な規模は不明なので上記の10mは西塔のデータよりの推測値である。
広渡廃寺は7世紀末に建立され、平安期末に廃絶し、本尊(薬師如来)は
浄土寺薬師堂本尊として遷座したと云う。(「浄土寺縁起」より)
しかしながら、明応7年(1498)に浄土寺の薬師堂は焼失しこのときに薬師如来も
消失したものと推測されています。


上の写真はスケール1/20の小伽藍模型(セラミック製模型)で屋外に設置されています。
説明書きには日本一の模型であると書かれていました。

上の写真は寺院の伽藍配置を説明したパネルです(現地のパネルより)

上の写真は現地の全体風景です。