群馬県渋川市金井東裏遺跡で武具を着けた人骨が発掘 |
よろいを着た成人男性の人骨が見つかった。
遺跡の発掘調査を行っている県埋蔵文化財調査事業団が12月10日、 発表した。
同事業団は、古墳時代の人間が火砕流に遭遇し、死亡したとみている。
古墳時代のよろいが、 実際に人が着た状態で見つかるのは全国で初めて。
よろいは高さ約60センチ、幅約50センチ。人骨はほぼ全身が残っており、うつぶせの状態で見つかった。
膝をついた姿勢から前に倒れたとみられる。着ていたものと同種のよろいは、主に大和政権と近い有力者の
古墳から見つかることから、この男性も首長だった可能性が高いという。遺跡からは他に、別のものとみられる
よろいの一部、乳児の頭骨一つ、鉄製の矢尻14点が発見された。
同事業団は、人骨が火砕流が流れて来る方向に向かって倒れており、逃げようとした形跡もないことから、
男性がよろいをまとい、矢尻を並べた上で、山の怒りを鎮めようとしていたのではないかと想像している。
神戸新聞2012年12月11日の記事(下のコピー)では赤ちゃんをかばって
命を落としたか?との説も。
同じ渋川市の黒井峯遺跡では噴火の軽石の下から被災した古墳時代の住居跡が
見つかっている。