神戸製鋼神戸製鉄所の高炉2017年度に休止。跡地で発電所を増設。 |
記者発表を同社川崎博也社長が出席し行われた。
中期経営計画記者発表資料は神戸製鋼の公式HPからPDFファイルで観る事ができます。
神戸新聞では1面、8,9面でこの内容を伝えています。
また、神戸製鋼大阪支社において同社副社長の藤原寛明氏、対馬靖執行役員、経営企画部
門脇良策部長が出席し2013~2015年度グループ中期経営計画とそれに伴なう鉄鋼事業の
建て直し具体策の灘浜の神戸製鉄所高炉を2017年度に休止、跡地で発電所を建設について
説明発表されたこのニュースは29日21:30のサンテレビNEWS PORTで放映された。
JR灘駅の構内には神戸製鋼の設立当時の写真が掲示されています。(下の写真)
神戸製鋼は三井、三菱、住友と並ぶ財閥商社である鈴木商店から別れた会社で
明治44年(1911)に株式会社化した。
鉄鋼事業の見直しにより神戸製鋼の業績が回復すること、新規分野での事業が上手くいき
順調に発達していくことを願うものである。
灘浜の神戸製鉄所高炉を2017年度に休止、跡地で発電所を建設に絡む話で記者発表資料
及び神戸新聞、サンテレビの報道からもう少し詳しくひろってみたいと思います。
1)神戸製鋼グループは2010年度に「KOBELCO VISION “G”」を策定
当時と事業環境の変化があり見直しを行った。
2)2012年度の連結経常損益は鉄鋼事業の大幅な赤字が影響し181億年の赤字となった。
3)鉄鋼事業の収益強化策を2013年度に実施し2012年度比682億円改善し
2012年度502億円の赤字を180億円の黒字に転換する。
4)神戸製鉄所の規模140万トン(1基)が加古川製鉄所680万トン(2基)と較べ小さく
コークス炉、焼結工場など原料前処理設備がなく主原料井を加古川製鉄所からの横持ちや
外部購入に依存していることと加古川製鉄所の粗鋼生産能力に余力があることから
2017年度を目処に加古川製鉄所に上工程を集約する
線財圧延機、棒鋼圧縮機などの下工程はこれまでとおり操業を継続
加古川製鉄所では上工程の稼働率を上げ、神戸製鉄所上工程の削減能力分をカバー
神戸製鉄所向け半製品の増産対応のため500億円の設備投資を行う
(ブルーム連続鋳造設備、溶鋼処理設備を増設、分塊圧延機の能力増強、半製品輸送対応)
5)神戸製鉄所の粗鋼生産関連部門の300人は配置転換などで雇用確保する。
(神戸市の矢田市長からも要望あり)
6)電力供給事業の拡大
現状:神鋼神戸発電(株) 石炭火力2基で140万KW 卸電力(IPP)を展開
自家発電(加古川、神戸) 約60万KW
計画:栃木県真岡市で GTCC方式 140万KWを2019年度から2021年度に稼動
神戸製鉄所跡地 詳細は未定
上述のサンテレビの報道で神戸製鉄所の高炉が阪神淡路大震災の後、2ヶ月の1995年
4月に稼動し復興のシンボルとなったこと、高炉跡に発電事業を行うとの報道があった。