神戸市埋蔵文化財センターのバックヤードツアー on 2013-7-31 |
バックヤードツアーに2013年7月31日(水)10時30分から参加してきました。
地下の保存処理室と3階の遺物整理室及び1階の収蔵庫の普段見れない場所を見学
させていただきました。バックヤードへの参加は初めてです。
あと1回、8月10日(土) 10:30~と14:00~ 当日受付。先着順30名。
まだ行かれていない方は是非参加してください。夏休みの宿題にもお奨めです。
案内は神戸市教育委員会 文化財課学芸員(藤井、中村、山口の各氏)の皆様です。
印象に残ったところを写真紹介します。
1階の常設展示室で神戸市埋蔵文化財センターの役割について説明。
参加者はほぼ30名に近い盛況ぶりでした。
(1)ウレタンフォームを使用した遺跡現場の遺物持ち帰りの技法の説明
(下記の4工程で実施されます)
上の写真は第1工程
「図面や写真に記録し、切り取る部分の周りに溝を掘ります」
上の写真は第2工程
「骨を保護し、地面と切りはなすため下にトンネルを掘っていきます」
上の写真は第3工程
「木で枠を作り、その上に発砲ウレタンフォームを吹いて包みこみます」
上の写真は第4工程
「包んだお墓をクレーンで吊り上げ、トラックに積んで埋蔵文化財センターに運びます」
(2)木製品遺物の保存処理
下記サイトに簡単な説明があります。三恒商事株式会社のサイトです。
http://www.sanko-syoji.co.jp/bunkazai/mokuseihin.html
1)PEG(ポリエチレングリコール)による保存処理
最初は20%程度のPEGで処理 最終的には70%くらいが多い。
ものによってはPEG100%近くまでに含浸処理。
上の写真はダルトン製PEG管理僧に浸漬中の木製遺物。
2)糖アルコール(ラクチトール)と置換法による保存処理
恒久的な保存に適する。
3)真空凍結乾燥による保存処理
上の写真が真空凍結乾燥装置です。
(3)金属遺物の保存処理
上の写真は兵庫津57次の遺物のX線写真と遺物の現物です。
洗浄→登録→X線→写真→サビ落とし→脱塩→含浸 の処理が行われます。
(4)地下収蔵庫の切り取り遺物
上の写真は切り取り遺物の保管。
写真のほかに日輪寺の祭祀遺物、天王山古墳群周辺の立体地図模型、垂水日向遺跡の
さざ波、新方遺跡の1号墳&8号墳の人骨他が保管されていました。
上の写真は竪穴式住居に設置されたカマドの遺物。
想像スケッチのように排煙を考えたカマドであることが判明している。
どこの遺跡かチェックし忘れました。
(5)地下収蔵庫の骨のサンプル
上の写真が骨のサンプル群です。
子供達が興味をもって触っていました。
以上が地下室の概略ツアー内容です。
(6)3階遺物整理室
とりとめのない写真となりましたがこのへんで筆をおきます。