神戸空襲の碑 除幕式 on 2013-8-15 |
において標題の除幕式があり出席してきましたので写真を紹介します。
正式の名称は「神戸空襲を忘れない ―いのちと平和の碑」
1752名の犠牲者の名前が刻まれています。
碑は神戸空襲を記録する会が中心となって募金活動を昨年5月より開始し、2013-7-20現在
998万円余の募金(890件余り)を集め建設されました。場所は神戸市が提供。
私も遅くなりましたが当日1万円の寄付をしました。
インターネットで調べてみると、すでに神戸新聞、産経新聞、毎日新聞、朝日新聞
などがすでに記事を投稿されていました。
またTVの各局が来られており、早くも午前中に長田高校合唱部の合唱などをTVで報道
されていました。
まず除幕式式次第について記載しておきます。
1.開式の辞 司会者:岡 愛子 氏
2.黙祷
3.挨拶 神戸空襲を記録する会代表 中田 政子 氏
4.除幕 遺族代表(石原ヒロシ氏、西沢アキラ氏、岩田たかこ氏、とうきしずお氏)
及び来賓(園田学園名誉教授の田辺真人氏、神戸YMCA名誉顧問 今井鎮雄氏
矢田立郎神戸市長、神戸空襲を記録する会代表 中田政子氏
神戸県民局副局長大塚えつお氏、作詞家車木蓉子氏
5.来賓祝辞 神戸市長 矢田 立郎 氏
神戸YMCA名誉顧問 今井 鎮雄 氏
6.来賓紹介
7.合唱 兵庫県立長田高等学校 音楽部
(1)バックミラーに見る街 神戸大空襲をうたう より
第八楽章 夕焼けいろのハーモニカ
(2)混声合唱のためのカンタータ「土の歌」より
第七楽章 「大地讃頌」
8.閉式の辞 神戸空襲を記録する会 杉田 哲 氏
前書きが長くなりましたが写真紹介に移ります。
上の写真は除幕前の「神戸空襲を忘れない いのちと平和の碑」です。
上の写真は神戸空襲を記録する会代表 中田 政子 氏からの挨拶。
上の2枚の写真は除幕前後の写真。
上の写真は矢田立郎神戸市長の挨拶。
上の写真は神戸YMCA名誉顧問 今井 鎮雄 氏の挨拶。
上の写真は長田高校のみなさんの混声合唱。
上の写真は神戸空襲の碑のアップ写真です。
碑文の内容をそのまま引用掲載させていただきます。
「アジア・太平洋戦争の末期、太平洋の島を基地を設置したアメリカ軍は、B29爆撃機
による航空部隊を編成し、1945(昭和20)年2月4日、3月17日、5月11日、6月5日、
8月6日など、神戸の市街地や工場に対し、空から大規模な爆撃をくり返しました。
その多くは、街を焼き尽くすために、焼夷弾を用いたものでした。また神戸港の沖への
機雷や模擬原爆の投下もおこないました。
このように、神戸市民のいのちとくらしが無差別に破壊されたのです。たび重なる空襲
によって、神戸の街は一面焼け野原となり、8000人を超える市民が亡くなられたといわれ
ています。また、神戸は多くの人びとが行き来し、さまざまな出身地の人びとが住む街で
あり、戦争の末期には徴用された労働者やアメリカなどの連合国軍の捕虜もいました。
「神戸空襲を記録する会」は、神戸空襲の事実を心に刻み、次世代の人びとに伝える取り
組みを進めてきました。ここに私たちは、世界平和を願い、空襲死没者の名簿を収集し、
お名前を記した碑を建立いたしました。 2013年8月15日
神戸空襲を記録する会」
昭和20年(1945)の主な神戸空襲の被害状況について記載しておきます。
資料により神戸市域の死者数はまちまちであり数字が異なります。
復興誌(1950年兵庫県)では6,235人、建設省戦災復興誌(1957)では8,209人
となっています。8,000人以上とみるのが一般的な見方である。
おもな神戸空襲についてデータを記しておきます
(米国戦略爆撃調査団報告所収 (兵庫県庁の報告による数値)
月日 爆撃機数 第一目標 死者
2月 4日 69 神戸市西部の造船所、車両工場 25 人
3月17日 306 神戸西部 2,669人
5月11日 92 川西航空機深江製作所 1,379人
6月 5日 474 神戸東部 4,035人
8月 6日 250 阪神地域(西宮、芦屋、神戸市東部) 912人
総務省のHPの記載では下記のように書かれています。
神戸空襲による現在の神戸市域の被害は罹災者総数53万858人、死者7,491人、
重軽傷者1万7,002人、被災戸数14万1,983戸となっているが、この数字は確定した
ものでなく、実際はこれを上回る膨大な損失であったことは推測するに難くない。
また、神戸市の人口千人当たりの戦争被害率は47.4人であり、五大都市
(東京・大阪・名古屋・横浜・神戸)で最高を示したのである。
(「新修神戸市史 歴史編4 近代・現代」より抜粋
ただし、被害数値は、神戸市ホームページ「神戸 災害と戦災 資料館」掲載数値)
上の写真は神戸市立中央図書館で8月18日まで展示されているパネルからで神戸市の
空襲戦災地図である。
上の写真は同じく神戸市立中央図書館の展示パネルで6月5日の神戸大空襲の様子が
判る写真である。
神戸市における主な平和啓発のとりくみについて総務省のHPで下記のように整理
されています。
•本庁舎での平和啓発の横断幕の掲出(毎年8月中の約2週間 8月初~中)
•広報誌「広報こうべ 8月1日号」に平和啓発記事掲載(毎年)
•戦災関連資料・戦争体験談の収集呼びかけ(平成10(1998)年~)
•平和啓発ホームページ公開(平成15(2003)年7月~)
注) ホームページには、収集した「戦災関連資料」「戦争体験談」の一部を掲載
•平和啓発関連展示
神戸市中央区 さんちか「アドウィンドー」での平和啓発パネル展示(平成15年まで8月中)
ヒロシマ原爆展(平成16(2004)年7月27日(火)~8月1日(日)広島市と共催)
戦災関連資料展(平成17(2005)年8月15日(月)~8月19日(金))
•市民団体「神戸空襲を記録する会」からの寄託資料の一部を神戸市立中央図書館(兵庫図書館)で常設展示
総務省のHPで「ぼくがしらべた戦災空襲があった街・神戸」という標題で神戸戦災
についてビデオでまとめがありましたのでアドレスを記しておきます。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/daijinkanbou/sensai/virtual/video/h23.html
同じく総務省のHPに神戸市における戦災の状況(兵庫県)についてもアドレスを
記しておきます。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/daijinkanbou/sensai/situation/state/kinki_07.html
上記の総務省のHPでは神戸以外の各地の被害についても調査が出来ます
神戸空襲の資料として最も詳しいのは神戸文書館のHPで記載されている内容です。
以前に書いた神戸大空襲に関する小生のブログ
神戸大空襲