自民党 都知事選で師弟関係を超え小泉・安倍戦争〈週刊朝日〉(dot.) - エキサイトニュース |
“陰の選対委員長”とも言われる菅義偉官房長官は、会見で知事選について問われるたびに「選挙については(石破)幹事長に聞いてほしい」と繰り返してきた。ところが16日には、小泉進次郎復興政務官(32)について「できれば応援してほしい」と一歩踏み込んだのだ。
進次郎氏は、「党を除名された方を支援することも、支援を受けることもよくわからない。応援する大義はない」(15日)、「日本の中で最大の電力消費地のトップが、原発に関してどういう考えを持っているのか、私は関心がある」(16日)と、「反舛添」の姿勢を明らかにしてきた。
舛添氏支援についてなお違和感を覚えている議員たちから「筋論だ」と支持する声があるが、17日に進次郎氏は「都知事選についてはコメントしない。復興政務官としての仕事にまい進する」と発言を封印した。
進次郎氏の口を閉ざした後は、父・純一郎氏だ。自民党総裁でもあっただけに遠慮がちに口にする議員が多かったが、同氏に近い閣僚の一人は、「小泉さんの言動はさすがに看過できないレベルまで来た。出てきたらつぶすだけだ」と明言。
そして小泉チルドレンの衆院議員の一人も“小泉離れ”を宣言した。
「小泉さんも焼きが回ったな。首相が脱原発を宣言すれば『あとは知恵のある者が知恵を出す』と言っているが、知恵なんかあればとっくに解決している。できないから延々と核燃料サイクルを続けているんだ。それすらもわからなくなってしまったのか」
及び腰だった“純一郎批判”についても、徐々に自民党議員たちの口の端に上りつつあるのだ。
勝ちが確定的になった段階で、最後は全面的に自民党色を打ち出し、完膚なきまでに細川氏を打ち破る。自民党にとって“ラスボス”(最後のボス)的存在となった小泉元首相の影響力も、同時に葬り去る。それが“帝国”の完成を目指す安倍自民党のシナリオだ。
政治は絶えず流れ、移り変わっていく。「小泉・安倍」による、血で血を洗う最終決戦が始まった。※週刊朝日 2014年1月31日号